正しい姿勢ってどんな姿勢!?
「正しい姿勢」とはどのような姿勢でしょうか?
体育の授業で習った「気をつけ」の姿勢を思い浮かべる方が多いと思います。
実は「気をつけ」の姿勢は、戦後欧米から日本に入ってきた立ち方という背景があり、日本人の体形や骨格に合っている姿勢ではないと、私は考えます。
今回は、まず第一段階として、解剖学に基づいた正しい立ち方についてご紹介したいと思います。
正しい姿勢
基本的な正しい姿勢とは耳・型・骨盤・くるぶしが1直線上に並ぶことをいいます(下写真)。
自分でできているかどうかをチェックする場合は壁に頭・背中・踵をつけて立ってみましょう。頭(後頭部)・背中(肩甲骨)・お尻・踵を壁に付けて首と壁の間・腰と壁の間に指1本もしくは指1本半が入る隙間ができるのが正しい姿勢と言われています。ただしスポーツや武道などの姿勢では少し変わってきますが、それはまた次の機会のでもお話ししたいと思います。
猫背反り腰
特に女性に多く見られる姿勢です。
首が肩よりも前に出ており、腰もそってしまっている状態です。
肩こりや頭痛、腰痛の原因にもなりえます。
お腹を突き出しているような状態になるので、ぼっこりお腹にも見えてしまいます。
街でヒールを履いている女性に特に多い印象があります。
反り腰(腰椎前湾)
「正しい姿勢にしてください」と言うと、大抵の方がこのような状態になります(写真は大げさにしていますが)。
骨盤を立てる(前傾)ことと、腰を反ると言うことは同じではありません。特に腰痛の原因にもなります。
背中猫背(胸椎後湾)
皆さんがご存知の猫背です。背中が丸まって首が肩 よりも前に出ています。
肩甲骨も前のほうに滑っているため、肩の動きも邪魔してしまいます。
頭痛や肩こりはもちろん、腰痛や膝痛の原因にもなります。
お店の前を通る、通学中の小中学生もこのような姿勢になっていますね。
首猫背(頭部前方変位)
ストレートネックの方もこの姿勢に近いと思います。
デスクワークの方に多く見られ、最近ではスマホの画面をのぞき込むように見ることから、「スマホ首」とも呼ばれています。
頭痛や首こり肩こりはもちろんのこと、手のしびれ や肩の動きも邪魔をしてしまいます。
どうしたらいい?
まずは、意識することです。次に、靴紐をしっかり結んで正しく靴を履くこと、長時間のデスクワークは一時間に1回程度休憩を入れること、ヒールの靴を履きたい人はお尻に筋肉を付けることです。
自分が正しい姿勢なのかどうか、ときどき壁に背中をつけて、姿勢のリセットをしてみてくださいね。